キャリアプラン ない

【ワーク付き】計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)~キャリアプランはいらない~

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あさみ
・今の仕事に不満がある
・特にやりたいことがない
・家庭の事情で思うようなキャリアが築けていない
・キャリアプランがない

そんな悩みがある方に知っていただきたいのが、計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)です。

計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)とは?

1999年にスタンフォード大学の教育学・心理学の教授である、ジョン・D・クランボルツ博士が提唱した比較的新しいキャリア論です。分かりやすく説明すると「偶然に起こる出来事をチャンスに変えてキャリア形成をする」もしくは「自らチャンスを掴んで自分でキャリアを作っていく」という理論です。

 

実は、人生は偶然の連続で形成されています。例えば、この記事の読者の方の大半の方は、日本語が母国語だと思います。もし、母国語が英語だったら、フランス語だったら、今とは全く違った人生を送っていたことは想像出来ると思います。たまたま、あなたの親が日本人で、日本で育って、日本の学校に通って、友達も日本語を話していた。だから、日本語が母国語になったのだと思います。

 

他にも、親の仕事や家族との兼ね合いで、住む場所が決まり、そこから通学できる範囲にある学校に通って、たまたま一緒になったクラスメートと友達になったと思います。たまたま通った学校(受験して運よく合格したかもしれませんし、滑り止めだったかもしれませんが)に存在していた部活の中から部活動を選んで、何かに打ち込んだり、または打ち込まなかったりしたはずです。多くの人は、大人になってからも、配偶者や自分の仕事の都合や家族との兼ね合いで住む場所が決まり、そこから通勤できる範囲で仕事を探したり、たまたまに入園できた保育園に子供を預けることになり、そこでたまたま同じクラスになった親同士が交流をしたり…などなど、今までに起きた出来事は、偶然の積み重ねでありながら、人生の大きな部分を占めていて、人生に大きな影響を与えていますよね

 

何が言いたいのかというと、どんなに綿密な計画を立てたとしても、計画を立てなかったとしても、人生は計画通りに進まないということです。自分や社会に何が起こるのかなんて、誰にも予測することが出来ません。だからこそ「偶然の出来事をチャンスに変える」「チャンスが起きるような行動をする」そういった、自らチャンスを掴みに行く姿勢が大切ななのです。

 

あさみ
私自身、計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)を知って、自分自身のキャリアに大きな可能性を感じるようになりました。

過去に何があったとしても「今から何が出来るか」に焦点を当てているので、コーチングの考え方に近しいキャリア理論ともいえるかもしれません。

もしあなたが、「キャリアに自信がない」とか「今後のキャリアが不安」とか「キャリアプランがない」そんな風に感じているなら、計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)について知っておいて損はないと思います。

今回は、自分の経験談を交えながら、私の視点で計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)についてお伝えします。

 

あなたの人生がどのくらい偶然に左右されているか考えてみよう!

今の仕事をしているのは、どんな偶然の出来事があったからですか?

その偶然の出来事が起きたのは、その前にどんな行動をとったからですか?

その偶然の出来事を活かす為に、どんな行動をとりましたか?

 

自分で偶然を生み出す4つのポイント

あさみ
計画的偶発性理論(プランド・ハップンスタンス理論)の中で使われている5つのワードは「好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心」ですが、私なりの解釈で4つのポイントにまとめました。

 

4つのポイント

①オープンマインド(キャリアプランはいらない)

②選択肢の幅を広げる(今の仕事に執着しない)

③失敗を恐れない

④とにかくやってみよう

 

 

1:オープンマインド(キャリアプランはいらない)

プランドハップンスタンス

 

「将来何になるか、決める必要はない。その時々で目標はつくってもよいが、目標はあなたの成長や学習、環境の変化に伴って常に変化する可能性があるものです。常に目と心をオープンにしておきましょう。」

出典: J.D.クランボルツ, A.S.レヴィン 花田光世訳(2005)『その幸運は偶然ではないんです!』ダイヤモンド社

 

計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)では、自分のキャリアの目標を固定するのではなく、積極的にチャンスを模索しながらオープンマインドでいることを推奨しています。ある仕事が自分に向いているかどうかなんて、実際にやってみないと分かりません。自分に向いてるけれど、労働環境が悪かった、憧れの職業に就いたけど、上司との相性が悪かった、という理由でキャリアチェンジをされる方がいるのも事実です。

 

逆に、あまり気乗りしなかった業務だったけれど「やってみたら意外に楽しかった」「今まで気がつかなかった強みが見つかった」そんな経験はないでしょうか?日本の大企業の多くはメンバーシップ型雇用を採用しており、転勤や部署異動を繰り返しながら、キャリアアップをしていくという制度になっています。「自分が希望していない部署に配属された」という、一見ネガティブに捉えられがちな偶然によって、自分では気がつかない自分の能力に気がついた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

 

明確なキャリアプランを持っていた時に、会社からの「不本意な人事異動」はネガティブな出来事かもしれません。しかし、オープンマインドでいれば、別の捉え方もできます。人事異動をチャンスと捉えて、転職の検討をしてもいいのです。不本意に感じた偶然の出来事も、チャンスに変えることが出来るます。転機はチャンスです。新たな出会いがあって、あなたの人生を180度変えるかもしれないし、新たな職務に今までにないやりがいを感じるかもしれません。人生何が起こるか分かりませんが、どんな選択をするかはあなた自身が決めることなのです。

 

 

考えてみよう!

キャリアの目標を決めなくてはいけないと感じたことはありますか?

もし、自分にとって適職と思える仕事に出会ったとしたら、今の仕事を辞めて、キャリアチェンジをすることは出来ますか?

 

 

2:選択肢の幅を広げる(今の仕事に執着しない)

プランドハップンスタンス

 

計画を変更することは失敗ではありません。計画が変化することは、まったく自然なことなのです。学習を重ねるにしたがって、もともとの夢がもはや自分に合わないものになっていることもあるでしょう。次に挑戦すべきチャンスは必ずあります。」

出典: J.D.クランボルツ, A.S.レヴィン 花田光世訳(2005)『その幸運は偶然ではないんです!』ダイヤモンド社

 

この仕事は自分には向いていないと分かっている、仕事にやりがいを全く感じない、にもかかわらず、「資格取得に何百万も費やしたし」とか「10年以上この仕事を続けてるのに今さらキャリアチェンジなんて無理」とか「もういい年だし」と言った理由で、自分の可能性を狭めている方が多いように感じます。でも、考えてみて下さい。1度きりの人生、このまま嫌な仕事をし続ける人生で本当にいいのでしょうか?今、自分自身が幸せにならない仕事を、一生続ける必要があるのでしょうか?

 

過去の経験や過去の自分を引きずるのではなく、考えるべきなのは、この先どうしたら満足のいくキャリアや人生を歩めるのかということ。過去の経験やなんとなく持っているプライドではなく、今と未来の自分の幸せにもっと貪欲になってもいいのではないでしょうか。

 

今の仕事や今の職務に縛られるのではなく、チャンスが巡ってきたり、自分の「やりたい」という気持ちをキャッチしたら、迷わずに挑戦してみるということです。過去の経験だけで、自分という大きな可能性の枠を決めない、それが選択肢の幅を広げるということです。

 

大きな一歩を踏みだす前に小さな一歩を踏み出してみる

私自身「やりたい」と思ったら突っ走ってしまうタイプではありますし、それで得てきたことも多いのも事実です。ただ、未知の世界に一歩踏み出すことは、色々な意味でリスクが大きいことも事実です。大きな一歩を踏み出す前に、小さな一歩を踏み出すことで、キャリアプランを持たずとも一歩ずつ着実に前に進んでいけるのではないかなと思います。

 

例えば、新しい職種や仕事に挑戦する前に、その仕事をすでにしている人に直接お話を聞いて質問をするということです。大学生が就活の時に行うOB・OG訪問と同じです。とは言っても、身近にそういう方がいないことが、大半だと思います。その場合は、友人に紹介してもらう、SNSで気になる人に声をかけてみる、という方法もおススメです。

 

経験者に直接お話を聞いて質問するがベストだと思っていますが、難しい場合は、経験者の話を聞くだけでも違うと思います。Youtubeで「職業名 仕事」「職業名 なるには」「職業名 キャリア」などで調べてみると、体験談やキャリアの築き方、その職業のメリットやデメリット、どんな方に向いているのか、向いていないのか、などをお話しして下さっている方がたくさんいらっしゃるので、まずはいくつか視聴してみてもいいですね。

 

その上で、挑戦したいと思ったら、転職活動を始めてみる、必要なスキルを身につける為に、スクールや職業訓練・専門実践教育訓練などを探してみる、まずは独学で学んでみる、もしくは、副業やボランティアでやってみるのもおススメです。ボランティアなら未経験から経験を積みやすいです。activoボランティアプラットフォーム、ボランティア募集サイトを使ってみるのも手です。私自身もキャリアコンサルタントの仕事は、ボランティアからのスタートでした。そのおかげで、次のお仕事に挑戦する時には、経験者として評価して頂き、採用に繋がったのではないかと思います。

 

また、私の場合、ボランティア募集の情報を入手したのはSNSからでした。アンテナを立てるだけでも、情報は集まってきやすくなります。それに加えて、周りに、自分が今後どんなことをしたいのか伝えるSNSで発信してみる、そうすることで、周りの人から声をかけていただけたり、チャンスが舞い込んできやすくなります。自分のやりたいことをオープンにすることことも、自分の可能性を広げてくれる一つの方法ですね。

 

考えてみよう!

もし、何十年も勉強や経験を積んできた今の仕事が、もう好きではないと気付いた時、あなたはキャリアチェンジをすることは出来ますか?

新しいキャリアを切り開くために、どのようなステップが必要だと思いますか?

もし、そのステップに踏み出せない理由があるとしたら、何が妨げになっていますか?

 

3:失敗を恐れない

 

新しいことをはじめる時って、ワクワクな気持ちと同時に不安な気持ちが入り混じるような複雑な気持ちになりますよね。新しいことへの期待で胸がいっぱいになると同時に、見えない未来への不安な気持ちも多かれ少なかれ存在していると思います。その気持ちは、新しいことに挑戦する時にしか抱けない貴重な気持ちかもしれません。未来の自分から見たら、この不安な気持ちは杞憂に映るかもしれません。でも、今ここにある、あなたの気持ちは、かけがえのない大切な気持ちであり、そんな気持ちになるは人間として、当然のことです。やってみてどうなるかなんて、誰にも分からないからです

 

失敗して失うものは何でしょうか?周りの目が気になるかもしれません。失敗体験が増えてしまうと思うかもしれません。でも、考えてみて下さい。人生、今までも失敗の連続でした。子供の頃、自転車に乗るのが怖かったし、転んで膝小僧をすりむいたりしながらも、練習を続けたから、自転車に乗れるようになりましたよね。勉強だって同じです。最初は、問題を見ても答えが思い浮かばなかったり、理解出来なかったりしたのに、何度も何度も何度も問題を解いていくうちに、解けるようになりましたよね。大人になってからも、仕事や子育てで、何度も失敗してきたと思います。でも、何とか乗り越えて、今のあなたがあるはずです。

 

失敗をしないと得られないものがあります。それは、経験からの学びです。いくら座学で、失敗事例を読んだところで、自分で失敗して痛い思いをしたり、身に染みて心から感じられないと、本当の成長にはつながらないと、私は考えています。新しいことに挑戦するのだから、失敗したり、間違えるのは当たり前のことであると同時に、とても貴重な経験となるはずです。

 

最後に、私が、何か新しいことをはじめる時の心構えをとして持っている考え方をお伝えさせていただきます。何事も「検証」してみるという考え方です。挑戦という言葉も大好きなのですが、挑戦すると捉えると、「成功」か「失敗」に二次元論に陥りやすくなると思っています。「検証」と捉えると、失敗ではなく、検証した結果「自分に向いてないことが分かった」「どうやったら上手くいかないのか分かった」など、失敗と捉えるのではなく、検証の結果「何が分かったのか」「何を学んだのか」、経験を学びに繋げられると思います。もしあなたが、なかなか新しいことに挑戦出来ないのであれば、まずは「検証」する為に、挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

考えてみよう!

あなたの知っている人の中に、今まで一度も失敗したことがない人はいますか?

もし、誰もが失敗をしていて、それでも幸せに生きているのであれば、「失敗するかも」という理由で、挑戦しない理由は何ですか?

失敗するのが怖くて、挑戦していないことは何ですか?

 

4:とにかくやってみよう

「新しいことに挑戦して、あなたは成功するかもしれないし、失敗するかもしれません。(中略)結果がどうなるか、前もってはわかりません。もし、どうしても結果を知っておきたいと思うなら、ひとつだけ出来ることがありますーーーーそれは何もしないことです。何もしなければ、確実に何も起こりません。」

出典: J.D.クランボルツ, A.S.レヴィン 花田光世訳(2005)『その幸運は偶然ではないんです!』ダイヤモンド社

 

この言葉を聞いて何を感じるでしょうか?キャリアの目標を今すぐ決めるのではなく、キャリアの目標が決まってないから何も行動しないのでもなく、今、心にあるやってみたいこと、挑戦してみたいこと、それが本当に自分が心からやりたいことなのか、行動しながら検証してみることが大切です。やってみたら、自分に合わないと思うかもしれません。その場合は、また他のことを試してみればいいのです。試さない限り、自分の本当にやりたいことは分からないのです。

 

プロ野球の選手でも打率3割に達するのは一部の選手だけです。選挙で当選した政治家だって、投票者全員から支持されて選ばれたわけではありません。凄腕の経営者であっても、新規事業で失敗することもあります。バットを振らなければいヒットは打てません。選挙に立候補しなければ当選もしません。法人を設立しなければ、経営者にもなれません。何が言いたいかというと、繰り返しになりますが、やってみないと何も始まらないということです。

 

プランドハップンスタンス

 

計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)まとめ

いかがでしたでしょうか?あなたは、この計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)を知って、今どんな気持ちでしょうか?何かやりたくなってウズウズした新しいことに挑戦したくなった。もし、そんな気持ちになったのなら、今すぐ、小さい一歩を踏み出してみて下さい。頭で考えるだけでは何も起こりません。行動に移せば、何かのチャンスが訪れるかもしれません

 

考えてみよう!

あなたの「やってみたい仕事」は何ですか?

他にはどんな「やってみたい仕事」がありますか?

やってみたい仕事をやる為に、今すぐできる最初の一歩は何ですか?

 

最後に、キャリアコンサルタント養成講座の時に見た動画の中で、クルンボルツ博士が仰っていた、あるバスケットボールの選手の話がとても印象に残っているので、ここでシェアさせていただきます。シュートを外してしまうことが続いて、シュートを打てなくなってしまった選手に、コーチが言った言葉です。

 

シュートをすれば、外すこともあるが、入ることもある。
でも、シュートを打たなければ、絶対に得点は入らない。
だから、得点が欲しければ、シュートを打つしかない

 

プランドハップンスタンス

   

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  • この記事を書いた人

しょうのじあさみ

パティシエ、貿易事務職を経て、ライフコーチングに出会い、できることではなく、本当にやりたいことをやりたいと、9年勤めた会社を退職し、対人支援職へ転身。 個人での活動に加え、女性の為のクリエイティブスクール『Shelikes』ライフコーチ、在宅ワーク支援企業や職業訓練校でのキャリアコンサルタント、IT系フリーランス・理系学生のキャリアアドバイザーなど、人が自分と向き合い、自分らしく生きていくことを、サポートしている。 毎日の楽しみは、コーヒーでほっと一息つくこと。 趣味は、サッカー観戦。美味しいものを食べること。貧乏旅行。バックパッカーとして36か国訪問。在仏経験5年。横浜在住、2児の母。